20070807

東京大学。


 人と東大へ撮影散歩に行った時です。

東大の工学部にて。
すげーへんなのがあるの。なんかすげーでかくてうなってんの。
なにあのラッパ管。かと思いきや管じゃないし。なに照射してんの。
ひとまずでかすぎ。

の、下にある薬品やらが詰まっていそうな倉庫の壁です。

急な傾斜地に建てられていたので、スクエアでない壁ができているのが面白い。
さらに、でかでかでかと三枚も貼られた注意。
壁の年季も結構なお手前。
そして斜めがけされた錆だらけの梯子。

辺り一帯の良い湿り気のおかげで廃れ方も良かったです。
東大は魅力的な場所がとても多い。


 

20070806

8枚目。


 んな区にまたがります。

こちらは荒川区東日暮里の辺りにある、同潤会アパート。の向かいの建物の壁。
同潤会アパートは表参道ヒルズで知名度が爆発的に上がった、あの同潤会アパートです。表参道だけにあったわけではないのです。結構たくさんありました。
ちなみに、この写真の撮影時にぼくの背にあったやつはもう、取り壊されたはずです。
取り壊されていなければまた行きたい。

何かを掲げていただろう、コンクリの足の生えた何か。
くっきりとした立方体のダクトの影と、同潤会アパートのぼんやりとした影。
ダクトの下だけなぜかくすんでいる、よくわからない経年劣化。
影の中で浮き上がる壁の表情。

構図はかなりアレですが、表情や光が良いです。


 

7枚目。


 び東京です。

文京区は東大の裏辺り。
恋人と二人で東大の古びた施設を撮影し、帰りの道にありました。
ほんとうになんの変哲もない民家の壁です。

「弥生二丁 1」。

すごく目立つところなのに。
むしろすごく目立ったせいなのでしょうか。
良かったです。

色が好み。


 

京都編。


 々月、単身単車で京都へ行きました。

京都は烏丸御池のあたり。
京都といっても、歴史的建造物やらではなく、ただの建設中の駐車場です。

資材しかないのに、「防犯カメラ云々」などのプレートが掲げられているまぬけさが魅力的でした。
さらに、三枚がみなそれぞれ直線ばかりで構成されています。
スクエアさと大きな明るい色面、それ以外は濃度が高く古びた表情を出している。
そのギャップが良かったです。

駐車場を施行中のお兄ちゃん二人が、訝しげな視線を遠慮なくぼくのカメラとぼくの顔へ投げ付けてきていました。

ちなみに、東京への帰りは二人でした。



                                      


                                                                                           

20070802

三枚目です。


 枚目で壁じゃなくなりました。塀です。


東京都拘置所の職員寮を借景とした、堀。

レンガの荒さに、内側にたくさんの死刑囚を留めることの重さが加わり、独特の重厚感を放つ堀。そこへ並べられたのんきな植木鉢達。拘置所前の住人の管理物でしょうが、そこへ置かれることによって拘置所の存在感がより強く感じられる。

そんな魅力を感じたので、壁じゃなくて塀だけど載せました。


 

二枚目です。


 枚目。最初なので多めにアップします。


台東区は谷中より。

旧平櫛田中邸というふるーいお家がありまして、そこの門の隣、普通の民家の壁です。
上野桜木、谷中、根津、千駄木のあたりは下町なので良いです。
下町は古いので良いです。
それぞれの家々の規格を揃えることなく、路地も狭く、結果的に混沌とした町並みになってゆきます。それらがあるから生まれる、壁の年季。

構図は良くないけれど、空気の気に入った写真です。
周りから見れば被写体を見つけるほうが難しい。


 

最初のやつです。


 ち上げから随分と遅くなりましたが、やっとこさ一枚目の写真です。


足立区西新井大師近くにて。

壁の良さを切々と語りつづけるのはまあ追々やってゆくとして。
西新井は町並みが寂れ、そこそこに古びた民家が並ぶために、壁のマチエールも様々。そんな中でここでした。

ろくに意味を果たしていなそうなコーンに、力なく横たわるロープ。
あまり見かけない表情の壁。立ち上がり際には汚れ。
良い具合に緊張感の無い空間を演出しています。


ものすごく良い!ってほどじゃあないですが、まあまあ惹かれました。
一枚目は気負ってもだめだよねってことで、ここからです。

そんな一枚目。